2010年5月9日日曜日

就職活動:今と昔(2004年2月15日執筆)

俺は、就職について考えるにあたって、たまに父の助言をもらっている。何せ、父は、社会に出て数十年間、金を稼いで、家庭を支えているのだ。俺を含めた家族の生活を成り立たせているのだ。その人に相談しない手はないわけで。

父から話を聞いて分かったことで、驚いたことがある。それは、今と昔で、就職活動というものの中身がかなり変化しているということだ。今、俺は大学3年の秋学期が終わったところで、かなり活動で忙しくなりつつある。(就職の)試験対策も含めて。3月、4月になると多くの企業が試験を行う。もう行っているところももちろんある。だが、父の時代には、大学4年の時の10月1日だかなんだかに「就職市場」が一斉解禁されて、それ以外の時期に企業を受けることはなかったし、企業同士でもそれ以外の時期に行動しないという取り決めがなされていたらしい。

で、それ以前に何をやるかっていうと、(4年生の)7月くらいに、ゼミなんかのつながりで、自分の行きたい企業で働いている先輩を見つけて、その人を訪ねる。そして、そこで根回しをして、実質、そこで就職が決まったような感じだったらしい。で、10月1日か何か(全会社が同時に始めるから、基本的に本命の企業しか行かないとか)に、実際に行きたい企業を受けて、その日のうちだったっけな?あるいは数日中だったけな?それくらいの時間でさらっと内定が決まったと父は言っていた。

「自己分析とか、企業分析とか、そういう手順は?」。聞いてみると、父は即答した。「そんなのはなかった」。父の時代と比較すると、今は、就職活動がもうかなり体系化されている。何月ごろに自己分析を行い、企業分析をこうやって行い、とかそういうあれだ。本屋に行って、就職部門の本の題名をざっと見るとよく分かる。さまざまな本が、見事に、対策別に分類されている。これは、あらかじめ、就活というのはこういう順序でやる、という前提があるからだ。

『就職四季報』という本を見てたら、面接の際、「企業分析がきちんと行われているか」を重視すると言っている企業があった。企業側も、その一定の手順というのを自明のものとしているわけだ。

この状況がいいことなのか、悪いことなのか、どういう意味を持つのか、とか、そういった問題はここでは考えない。俺が今できるのは、ただ現実を見つめることだけだ。

これを見ている数人の同志たちよ。俺たちがやってることって、かなり大変なことだよ。つらいだろ、そうでもない? 俺はつらいよ。精神的に。悩むこと自体はいいことだと思うけど、俺の場合、少し体調にも響いてきているようだからな。もしかしたら、早くから「就職活動」のレール(マニュアル)に乗ってきている賢明なお利口さんたちはそんなにつらくはないのかもしれない。それに加え、元々深い悩みを抱え込むほどの器じゃない人も、それほどつらさは感じないだろう。でも俺はそのどっちでもないんでね。

俺は、頭のどこかに「なるようになる」という予定説的信仰を持っている。受験を控えた高3の時に聴いたラジオで、パーソナリティが言っていた。人間というのは、受験にせよ、何にせよ、その人相応の結果が、最終的には出るもんなんじゃないか、と。その人相応のところに、結局は行くんじゃないかと。もちろん、何もしていなくてもそうなる、ということではなく、その人なりに精一杯、努力することを前提に。その言葉を聞いた時、何だか、妙に納得してしまった。結構、真実を突いた言葉だと思わない?

今は、その「あらかじめ決められた」結果を得るための前提である、努力をする時期だ。まだ俺は本格的に説明会には行っていなくて、あさってからたくさん行く。エントリーシートもいくつか書かなきゃいけないのがあるんだけど、適当には書けないから、今、参考書を参考にしながら、書く内容を考えているところ。

あんまりこんなの書いてる場合じゃないんだよね。SPIの計算問題を解かないと。本当に久しぶりの計算。自分の力不足があからさまになる一方で、頭の普段使わない部分を刺激しているようで楽しくもある。楽しんでいる場合じゃないのだが、楽しいとでも思わないとやってられないよ。あと、色々と参考書をこなさないとなあ。時事問題、一般常識、面接対策、色々。あとね、金融の知識を得るために『痛快!新しい金融学』(高橋精一郎、集英社インターナショナル)を読んでるんだけど、これが読みやすくて面白い。金融の基礎的な知識を得たいと思っている人々に薦めたい。いや、これもね、呑気に面白いと言っていられる余裕はないんだけどね。でも、面白さを見つけなきゃ、楽しみを見出さなきゃ、やってられないよ。就活なんて。
2004年2月15日(日)

↓当時のコメント欄

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fuzubo 2004/02/17/05:25:01
お互い頑張りましょう。
セミナーとか、面白いと思えば面白いかもしれない・・・。

なるようになるさーーーーーー。



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c-teki 2004/02/21/22:53:04
セミナーは結構楽しかったりする。
今はESの締め切りがうざいうざい。
うっかりしてたら過ぎてしまいそうだ。
まったく。