2012年8月28日火曜日

2012年8月22日~28日 日記

2012年8月22日(水)

・仕事帰りに、最近駅前に出来たラーメン屋で、つけ麺。残業を2-3時間すると夕食を自分で作る気はなくなる。ラーメンよりつけ麺の方が好きだ。自分の体質にも合っている。ラーメンを食べると食道のヘルニアが悪化しやすい。

・ここ数年なかったくらいに仕事がバタバタしている。とは言っても、たかが知れているが。改めて分かったことは、朝の方が明らかに能率がよい。朝一からどれだけ集中しててきぱきこなせるかが勝負。残業時間にもなると頭と身体が疲れているから仕事の質も低くなる。しかし、残業時間の方が給料が高い。

・どうも自分のHP(ホームページではない。ヒューレット・パッカードでもない)が朝に満タンでそれから減っていくことに無自覚の人が多いようだ。朝の時間が一番貴重なのに、だらだら過ごしている。

・短期的には、仕事を遅くやって残業時間を増やすのが給料を増やすために合理的な選択である。しかし、仕事の時間を圧縮して(途中で切り上げるという意味ではない)空き時間を作った方が、長期的には絶対よい。長時間残業は、上司に対する「私は今抱えている業務でさえいっぱいいっぱいで十分にこなせていません。ましてや新しい仕事や役割は与えないでください」というメッセージである。そのまま歳を重ねたら本当にそれしか出来なくなる。そして、一日の予定を会社で埋め尽くすことで会社の仕事以外から何かを学ぶ機会を失っている。自分の可能性を食い潰しているのだ。

2012年8月23日(木)

・GAGLEの"3 PEAT"だけをiPodshuffleに入れて、シャッフルせずに聴きながら通勤。遊び心を持って音楽をやっているのが伝わってきて聴いていて楽しい。Shuffleさせる組み合わせがしっくり来ないときや特定のアルバムを聴き込みたいときは、アルバム一枚だけを入れることが多い。今日は前者。こういう日がたまに訪れる。



2012年8月24日(金)

・おそらく人生は、楽しもうとしなければ楽しむことはできない。

2012年8月25日(土)

・五感のうちどれかを塞ぐと他の感覚が強くなるらしい。たとえば一部の飲食店が照明を薄暗くするのは料理の味や香りを強調するためだとか。横浜BLITZでのBuono!コンサート中、歌を心に刻もうとしばらく目を閉じて聴き入った。たしかに歌がよく耳に入ってきた気がしたが、周囲のヲタたちの体臭もより強く感じた。

・私の近くにいた紳士の発汗量が尋常じゃなかった。岩盤浴に20分入ったレベル。それはいいんだけど、汗を拭かないで飛び跳ねるものだから飛び散ってくる。床は水滴だらけ。彼の肘が私の顔に入ったときはさすがに驚いたが、軽い「すみません」の一言すらなく何事もなかったように流してきたのにはもっと驚いた。客たちが「オイ! オイ!」と叫ぶ合間に野太い「うりゃ」を挟んでいた。これをやっている人を初めて間近で見た。終始、あまりにも必死すぎて何度か笑ってしまった。この人は仕事ではどんな感じなんだろう。

・あの環境は、男でさえ心が折れそうになる。女性専用の区域を作っているのは正しいと思う。2階の指定席もあるとは言え、そうしないと女の人は非常に来づらいと思う。

・Wikipediaで「ライブハウス」の項目を見ていたらライブハウスというのは和製英語で、英語でlive houseは「生き物のいる家」もしくは「動物園」を意味すると書いてあった。あれは動物園だったのかもしれない。

・前回一月にBuono!コンサートを観たときのブログ記事「R・E・A・Lな一日。」を何度も思い出した。

・横浜モアーズの「ハングリー・タイガー」で夕飯。子供の頃特別な日に家族で行かせてもらったレストラン(の支店)に一人で来たことに罪悪感を覚えた。見回しても一人で来ているのは私くらいしかいなかった。オリジナル・ハンバーグのスペシャル・セット(スープ、パン、飲み物付き)で1980円と、そんなに高級ってわけではないのにお腹も心も値段以上に満たしてくれる。従業員への教育が行き届いている。安っぽさを感じない。素敵なレストラン。

・池袋からの電車で無事席に座れたと思ったら隣に座ってきた男が汗臭かった。ああ。コンサートの2時間、電車が空いて私が席を移動するまでの1時間。今日は計3時間くらい鼻を汗の臭いで刺激されて過ごしたのか。

2012年8月26日(日)

・前から気になっていた小川町駅前の喫茶店「コスモス」に入った。古風な喫茶店。ナポリタンでお昼ご飯。「お若いのでたくさん食べてください」と大盛りにしてくれた。モカマタリという珈琲を飲みながら杉浦昭嘉氏の『29』を読み終えた。珈琲は「サービスです」とおかわりが付いてきた。このお店は今後も使っていきたい。

・杉浦昭嘉氏の『29』。何者かになりたいけど現実もある程度見えている。加齢を感じ始めているけど、まだ若い。青春まっただ中では明らかにないけどまだ希望や青臭さも残っている。そんな29歳の男によるくだらないけど本気の内省を描いた小説。私自身ちょうど30歳になったばかりのタイミングでこの本に出会えてよかった。



・昨日届いて今日聴き始めたStrong Arm Steadyの新アルバム"Stereotype"がかなりよいかも。断言しないのはまだ数曲しか聴いていないから。Phil the Agonyのラップがとても好きなんだよね。この声と、フロウ、ライミング、聴いていて癖になる。Phil the AgonyそしてStrong Arm SteadyはTalib Kweliの作品への客演で知った。HIP HOPの世界には"real recognize real"(本物は本物に気付く)という言葉がある。リアルなアーティストのアルバムにはリアルなアーティストが客演している。だから客演からたどっていけば芋づる式にいいアーティストや作品を見つけられる。一般的に日本でSASと言えばサザン・オールスターズなんだろうけど、私にとってはStrong Arm Steady。



2012年8月27日(月)

・とんかつ屋さんでポークソテーを待っていると後から入ってきた年配の客が店内に流れているテレビのニューズを見てこう言った。「携帯で連絡して犯罪起こすやつがたくさんいるよね。携帯なんてない方がいいんだ」。この人は、犯罪者が車で移動したら「車なんてない方がいいんだ」と言うのだろうか。二つ離れた席で私はiPhoneをいじっていた。遠回しに私にケンカを売っているのだろうかと一瞬思ったが、それは考え過ぎだろう。気にせずTwitterのTLをスクロールした。

・竹内洋氏の『教養主義の没落』を読了。大学時代を思い出した。私という一人の人間も教養主義に憧れ、そして幻滅してきた。やや題材が重なる本では、学生の頃読んだ内田義彦氏の『読書と社会科学』が印象深かった。





2012年8月28日(火)

・自らの器とは不釣り合いなおもちゃを手に入れた人は、周りの人たちを不幸にする。

2012年8月21日火曜日

2012年8月15日~21日 日記

2012年8月15日(水)

・四月まで私が勤務していた事業所で、ある従業員が自殺したとの知らせが友人から入った。非常階段からの飛び降り。朝の9時過ぎに、喫煙所の近くにどさっと落ちてきたらしい。一面血だらけで、警察が現場検証。派遣業者も来ててんやわんやだったらしい。

・サッカー日本代表親善試合「日本対ヴェネズエラ」をテレビで観た。試合そのもの以上に、TV中継に醒めた。いつものことではあるが、スター選手たちの顔の大写しと過剰なリプレイの連続。日本のTV局は、いつまでたってもここから進化してくれない。

2012年8月16日(木)

・THE NORTH FACEで、登山用の靴を買った。最初は、ハイカットで底が硬くてごついブーツを想定していたが、店員さんに相談した結果、ローカットとハイカットの中間の、スニーカーっぽいのにした。店員さん曰く、

1.ブーツが必要になるのは、何十キロもの荷物を背負って泊まりがけで行くような場合。2000メートルくらいの山に日帰りで行く程度なら、スニーカータイプでOK。

2.富士山もスニーカー型でOK。慣れた人はローカットでも行ける。

3.登山靴を履くときは、かかとを下にして足を立てた状態で紐を締めていくのがよい。そうすると均等に足を締めることができる。(この方法って、普段の靴でも使えそう。)

2012年8月17日(金)

・長瀞がすごくいいところだった。カヌーに乗った川下りがすごく気持ちよさそうだった。やらなかったけど。

・御花畑駅近くにある「野さか」の豚みそ丼が、めちゃくちゃうまかった。絶妙の味付けだった。平日限定の「激辛」というのにしてみたら、容赦なく辛かった。

・バスで移動し、登山コース近くの民宿「登人」に宿泊した。80歳(本人談)のおばあちゃんが一人で切り盛りしている。異常に元気な方。二回停電した。夕飯はとてもおいしかったが量が多すぎた。半分でよかった。2時間ほど降り続けた激しい雷雨が明日の登山への不安を煽った。

2012年8月18日(土)

・坂本から「八丁尾根コース」で両神山山頂まで。下山は別ルート。「八丁峠コース」で、日向大谷へ。朝7時半から夜6時10分まで。7時間半のコースらしいが11時間近くかかった。体力的にきつかったのと、あと悪条件だった。昨日の大雨で川の水量が多かったのと、岩場が滑ったのと、登ろうとしても崩れ落ちてくる場所があったのとで、大変だった。鎖場といって鎖につかまって上り下りする急勾配が約30箇所。山頂にたどり着いた時点で体力をすべて出し切った実感があった。膝が笑うというのがどういうことか、身体で理解した。上級者向けコースだけあり、もし足を滑らせたり腕をふんばれなくなったりしたら死にかねない場所がいくつかあった。

・すべては数秒間の出来事だった。登山も終盤。残り約500m。上の方、進行方向の左側から、何やらガサガサと音が。人かと思ったら音がおかしい。ゴロゴロとドスドスを足したような音。黒い塊。雰囲気異様。顔が見えて、獣だと分かった。私の方向に、転がり落ちるように突進してきた。思わず大きな声をあげてしまった。

・何とかぶつかるのを避けようとしたが、10時間以上過酷な登山道を歩いており足が限界で、思うように動けず、腰が抜けたように倒れ込んでしまった。次の瞬間、顔を上げたらもういなかった。前にいた友人の証言によると、私たちの進行方向とは逆の方向に走り去って行ったらしい。人生で、ここまでの恐怖を感じた記憶はない。攻撃は受けなかったが、人生で一番死に近づいたかもしれない。

・一緒にいた友人に確認したら、熊だと言っていた。おそらくそうなのだろう。でも人生で一度も熊を見たことがなかったので、確証は持てない。

・装備と準備は整えてきたつもりだったが、熊への準備はできていなかった。正直に言うと、山で熊が出てくるというのは私にとっては絵本の世界であって、現実に起きるというのが想像の範囲外だった。どうやら、かばんに鈴を付けておくべきだったようだ。音を鳴らしながら歩くことで、熊に人間の気配を知らせるのが遭遇を避けるには重要らしい。自分の無知を恥じるしかない。しかし、仮に鈴を付けていたとして、本当にあれが防げたことなのかどうかは分からない。

・色々なことが起き得た。私は、熊に攻撃されていたかもしれない。崖から落ちていたかもしれない。大怪我もしくは死んでいたかもしれない。運がよかった。本当に。

・熊が通ったところに、たまたま私たちが通りがかったのだろうか? それとも、私たちをめがけて走ってきたのだろうか? 熊が移動するのを見たことがないので分からないが、あれは猛突進という感じで、常にあの動き方をしているとは思えなかった。

・残りの道は、気が気ではなかった。あの小熊が戻ってくるかもしれないし、親熊が来るかもしれない。親熊が来たら終わりだ。というか、そもそもあれが小熊なのかさえ分からない。二人してiPhoneでアラーム音を最大音量で鳴らしながら、早足で歩き抜けた。膝がガクガクでまともに歩けなかったのに、熊に教われそうになってからは「火事場の馬鹿力」的な力がわいてきた。

・無事下山したときは、安堵のあまり、泣けてきそうだった。一緒に行った友人が楽観的でけろっとした奴だったので、帰りのバスでは既に笑い話になっていた。親には「無事、下山しました」とだけメールを送った。何事もなかったかのように友人と別れ、小川町に戻り、家近くの温泉に入った。露天風呂でラムネを飲んだ。

・寝る前に枕元で「モーニング娘。のオールナイトニッポンモバイル」第25回を再生した。いつもの布団に横たわり、この平和な番組を聴いているのが、不思議だった。

・人は外に出て活動する限り、常に死と隣り合わせに生きている。山や海はもちろんのこと、駅でも、道でも。

・人がよく通る有名な山やコースは、道が舗装されておりコースが野生の世界とある程度切り離されている。安心できる代わりにつまらない。コアな山やコースは、自然そのもののような歩き応えを味わえる反面、危険が伴うし誰かが助けてくれる可能性も低くなる。

2012年8月19日(日)

・昨日あれだけ無理な運動をしたのに、6時くらいにすっきり目が覚めた。筋肉痛はあるが、出かけられそう。膝も普通に歩く分には問題なさそう。よかった。今日は池袋にハロコンのライブ・ビューイングを観に行くのだ。夏休みの締め。

・℃-uteのコンサートBlu-ray「2012年春夏 美しくってごめんね」を観た。「憧れMy Star」で各メンバーの大写しをしているためLEDを活用した演出が十分に伝わって来ないのは残念だった。現場で観たときのあの感嘆はこんなものじゃなかったんだから、と少し歯がゆかった。ただ、細かい部分まで見られるのは映像作品ならではのよさだから、これはこれでよいのかもしれない。



・池袋に向かう電車の中で、昨日の熊の件が頭をよぎった。なぜか、数年前に亡くなった祖父の顔が脳裏に浮かんだ。おじいちゃんが守ってくれたような気がした。

・電車で端の席に座っていたら、すぐ横に立っていた淑女が汗臭すぎて、耐えきれず途中から席を離れた。たしかに夏だけど、まだ午前中だぜ。K DUB SHINEがキングギドラの「F.F.B.」で放った「汗くせえ上に酒くせえ」という歌詞を思い出した。しかし、この不快さを味わうことが出来るのも生きていてこそ、と思うと可笑しくなってきた。



・「逸品火鍋」の回鍋肉にクミンが入っているのに気付いた。

・私は昨日の帰り道、あのまま死んでいたら悔やんでも悔やみきれないと思った。つまり、自分はこのまま死んだら後悔する人生を送っているということが、分かった。食いたいもん食って、言いたいこと言って、やりたいことやって、行きたいとこ行く。いつ死んでもおかしくないんだから。

・池袋の某喫茶店。ここの接客は、嫌いだ。相手は学生バイトと分かっているのだが、いらついてしまう。バイトたちは元気よく頑張っている。Managementがshitなんだろうと思う。

・若いときにロボットのような仕事ばかりしていたら、たぶん一生、末端の作業者にしかなれない。駒。そしてきっと、ロボットに仕事を奪われる。

・この体験談が、昨日、私たちが経験したのに近い。読む限り、私が昨日遭遇したのは親熊だったっぽい。

大ナゲシ~赤岩尾根~両神山(八丁尾根) 熊さんが自分めがけて凄いスピードで走ってきた。 (無雪期ピークハント/縦走 / 奥秩父)

・池袋のシネマサンシャインでハロコンのライブ・ビューイングを鑑賞した。道重さゆみが可愛かった。コンサート頭の「ももち!許してにゃん体操」でいい歳したおじさんたちが嗣永氏に合わせて嬉しそうに「にゃん!」と叫んでいて笑ってしまった。司会のまこと氏が登場した際、シャツの右襟がジャケットからはみ出していたが次に映ったときには直っていた。映画館は立ち見禁止だったのか知らないがみんな座っていてじっくり快適に観られた。騒ぎたい人は後ろの方に固まっておりハロヲタの民度の高さに感心した。池袋の客層は、私と同じくらいの年齢の男性、もっと上の男性、中高生くらいの女性、じっちゃん、等幅が広かった。スマイレージのメンバーたちが少し見ないうちに垢抜けていた。コンサート中の印象的な発言をいくつか:「つんくさんは一日中Twitterをやっている印象がある」(鞘師)、「格好いいですよね、道重さんの加工された声」(光井)、「(嗣永は)不細工だけど面白いから好き」(田中弟。田中れいな談)。

・瀧本哲史氏のこのツイートが、ぐさっと来た。組織に順応=昇進と仮定し周りの人間サンプルを思い浮かべると・・・。

2012年8月20日(月)

・残業したときに、家と会社が近いことのありがたさが身に沁みる。7時過ぎに出社して、3時間残業して、7時過ぎに会社を出て、9時過ぎに布団に入れた。

2012年8月21日(火)

・処理能力と、思考能力は別。仕事の経験を積み重ねても、思考能力が高まっていくとは限らない。

2012年8月16日木曜日

2012年8月8日~14日 日記

2012年8月8日(水)

・「私はあなたの考えに完全に同意する」というのは、「私はあなたの考えを完全に理解している」を前提とするはず。なのに、後者の方が難しそうに聞こえる。

2012年8月9日(木)

・8時間くらい寝たのに疲れがとれていない。明らかに、体力は働き手としての自分の強みではない。

・自分が何かもしくは誰かに対して怒りを感じているとき、「それは自分にも当てはまるんじゃないか?」「他人のせいにすることで自分の落ち度を隠していないか?」と問いかけるもう一人の自分が、たまにいる。そこは、働き始めてから人間として成熟した部分の一つだ。

・怒りは何かをよくするための行動の原動力になることもあるから、使いようによっては必ずしも悪いことばかりではない。ただ、疲れるし背中がこる。そういえば、以前『怒らないこと』という本を途中まで読んだが、まったく内容を覚えていないな。

・社内電子メールで、常に文字を大きくしてフォントや色も変えて送っている人を何人か見てきた。文字が少し大きいくらいならまだしも、メールを視覚的に目立たせようとするのは相手を威圧するだけで、いい印象を与えることはない。そういうメールを送る人は高確率で人格的にいや、なんでもないです。

・「効く」と「利く」の使い分けで迷うことがある。「効果がある」「利用できる」に置き換えて考えればよいのだろうか。

・仕事ができて頼れる人が退職することを知り、どっと疲労感。

・「自発」「自主」といった言葉は、権力と強制力を伴って上から下に発せられたときに嫌な響きを持つ。「自主的にやれ」って、「俺の気に入るようにやれ。俺が何をすれば喜ぶのか察しろ」というくらいの意味ではないでしょうか。

・「自発的にやれ」「自主的にやれ」という要求への最も痛烈な回答の一つになり得るのが、会社を辞めることである。人生における「自発性」と「自主性」を持っていないとできないことだ。もちろん、辞めるという決断が吉と出るか凶と出るかは、別問題。

・串揚げ屋さんで食べたナポリタンが、うまかった。(マ:マスター)
マ「いいナポリタンの見分け方、分かる? それはね、ケチャップが飛び跳ねないことなんだよ」
マ「ナポリタンを作る上で一番大事なのは、スパゲッティを茹で上げてから一時間以上は麺を寝かせておくこと。そうやって麺を冷まさないとケチャップが麺に馴染まないんだ。店によっては二時間くらい寝かせる」
私「これ、味付けはケチャップだけですか?」
マ「そう。あとバター」
私「何で普段は焼きそばなのに今日はナポリタンなんですか?」
マ「今、自分の中でナポリタンが密かなブームなんだよね。あと焼きそばより簡単だし」

2012年8月10日(金)

・「サッカーでは一点差より二点差の方が追い付きやすい」と人は言う。これは本当なのだろうか? もし正しいとすると、一点差で負けているチームは、もう一点取られた方が引き分け以上に持ち込める可能性が高まるということだよね。実際に、サッカーの歴史上、一点差の同点・逆転よりも二点差からの同点・逆転の方が多いんだろうか?

・「自発的にやれ」という命令(自発の強制という矛盾)よりも、「任せるから、好きにやっていいよ」の方が、私は好きだ。

2012年8月11日(土)

・サッカー日本代表の試合を観ても、昔のようには熱くなれない。興味が失せたわけではない。昔は、自分も一緒に戦っている気分だった。今でもそういう気持ちがないわけじゃない。でも基本的には娯楽として楽しんでいる。

・小田原。月曜まで友人宅に居候。「氷花餃子」という中華料理屋が、良店。麻婆豆腐。満足。食いすぎた。通える場所にないのが惜しまれる。

・大涌谷から駒ヶ岳山頂までハイキング。軽い気持ちで行ったが、ガチなコースだった。序盤は心なしか呼吸が苦しかった。たぶん火山ガスのせいだ。霧で先が見えなかった。山頂にたどりついても景色が一切見えなかった。

・インド料理屋「サクティ」で夕飯。リアル度はそんなに高くない(つまり日本人向けに味を調整している)けど、これはこれであり。あと何と言っても安い! 食べ物に加えて私がビールとラッシー、友人がラッシーを飲んで二人で2480円だった。

2012年8月12日(日)

・「湯坂路入口」のバス停から箱根湯本までの「鎌倉古道」と呼ばれる道を、歩いた。約8kmと長さは大したことがないが、ほぼずっと下りっ放しなのと、常に虫(蚊?)がまとわりついてくるので楽ではなかった。虫除けスプレーをこれでもかと露出部分にかけたのに刺されまくった。

・ハイキング帰りに、ある旅館に併設してある温泉に行ったが、完全に期待外れだった。日帰り入浴で、しかも2000円払ってこれでは到底満足できない。やたらとスタッフが多くて、対応は懇切丁寧だった。普段入っている小川町「花和楽の湯」の質の高さを改めて実感した。

・「友栄」で上うな重。滅多に食べる機会がない食べ物だが、たまに食うと贅沢な気分を味わえる。

2012年8月13日(月)

・昨日から合流した吉田のいびきがうるさすぎて、睡眠を妨害された。3時半くらいに起こされた。今後は真剣に対策を練らないといけない。あれって本人の睡眠には何の支障もないのだろうか?

・鎌倉でハイキングをしようかと思ったが、日差しが強すぎて、断念。「大仏前」行きのバスに乗って、大仏を見て、バスに乗る前にインド料理屋で昼食をとったが、あんまりおいしくなかった。中の下。もしくは下の上。

・インド料理屋に関する豆知識、その一。店員がインド人ぽいからといってインド人だとは限らない。ネパール人かもしれない。その二。インド人がやっているからといってうまいとは限らない。

・中学生の頃、鎌倉の英語教室に通っていた。だが大仏は今日初めて見た。
友人「お前、大仏を見たこともなかったのかよ」
私「ないよ」
友人「普通、日本人だったら大仏くらい見てるだろ」
私「何でだよ」
友人「それは俺の実家が奈良だからだ」
意味が分からない。

・驚いたことに、昨日のハイキング中に一番虫に刺されたのは靴下で覆われていた部分だった。そこだけで両足の4-5箇所は刺された。

・親によると、私は赤ん坊の頃に一度鎌倉の大仏を訪れたことがあるらしい。だが、記憶がないので私はあくまで今日を初めてと数える。

・東戸塚の「フィオーレ」という店で、両親と夕食。初めて入った店だったが、結構よかった。ここのピザは、ピッツァではなくタバスコが似合う「ピザ」。

2012年8月14日(火)

・平日かつ午前中の新宿は、びっくりするほど人が少ない。伊勢丹メンズ館も明らかに店員が余っていて、本当に暇そうだ。

・新宿「ほぐし職人」。今まで最長でも80分までしかやってもらったことがなかったが、奮発して90分やってもらった。夏休みなので贅沢したかったのと、箱根ハイキングでだいぶ足腰が疲れているので。

・渋谷ヨウジに寄った。二回目の商品が入荷していた。エンジ色っぽいパンツがすごくよかったので買った。その分、予約していた9月入荷のパンツをキャンセルした。

・「ハングリー・タイガー」で両親と晩ご飯。子供の頃から、誕生日なんかに頼んで連れて行ってもらっていた、思い出のレストラン。また5年後、10年後に来ても続いていてほしい。待合室に置いてあった『小さくして強くなった』という本を入店までの待ち時間に読んだ。2割くらいしか読めなかったが、経営者や関係者の理念とか事業への思いというのがよく伝わってくる本だった。

2012年8月7日火曜日

2012年8月1日~7日 日記

2012年8月1日(水)

・自分に自信を持ちすぎるのは、考えものかもしれない。自分がすべて正しい、自分がすべてを知っているという人は、おそらく学ぶことをやめている。本当にすべてを知っているのではなくて、自分が見えている景色がすべてだと思い込んでいるだけ。

・スポーツ選手だけでなく、実は会社員の能力開発や評価にとっても年齢は非常に重要かつ冷酷な要素であることが最近分かってきた。同じ能力であれば、若い方が労働市場での価値は高い。一定の年齢を重ねた社員が、新しいことを学ぶことへの腰の重さ。新入社員との吸収力の差は歴然。

・これが何を意味するのかというと、会社員の選手寿命は最大で40年くらいと言えども、大筋においては、最初の頃に身に付けた能力や姿勢で最後までやりくりをしなければならないということだ。具体的にそれは何年くらいで、何歳までなのだろうか? 山崎元氏の『転職哲学』には30代前半と書かれていた。おそらくそんなものだろう。いずれにせよ、最初の数年間で、土台は出来上がってしまうのだろう。



・日本以外の企業はすべて外資系。つまり世界の大多数の企業は外資系。それなのに外資系企業やそこに勤める人たちを批判して忌避する人がいる。もし仮に「外資系企業」全体に共通する特徴があり、日系企業がそれと異なるのであれば、異常なのは日系企業の方ではないか。

・ガイシ、ガイシと騒ぐのは、自分たちが「内」でありそれ以外は「外」であるという排他的な姿勢、一種の共同体意識と関係しているのだろう。日本では本来機能集団であるはずの企業が共同体になっているという指摘を小室直樹氏の本で学生時代に読んだ。それがずっと頭に残っている。

2012年8月2日(木)

・企業に機能集団と共同体の二種類があると仮定すると、転職には1)機能集団から機能集団への移動 2)機能集団から共同体への移動 3)共同体から共同体への移動 4)共同体から機能集団への移動 の四種類があることになる。

・共同体寄りの企業に身を置いている方が、仕事と会社と人生が同化しやすいのかもしれない。

・今日読んだ記事で、面白い理論を知った。曰く、仕事における不満足と満足は同一線上にはなく、不満の解消と満足の実現はそれぞれ別の要因によって引き起こされる。たとえば、給与の低さは仕事への不満足を引き起こすが、それを解消すれば「不満足が軽減される」ものの「満足する」わけではない。ハーズバーグという学者の「二要因理論」というらしい。アマゾンでこの人の"The Motivation to Work"という本を注文した。

勉強の秘訣について(その2) 面白がる力



・『モチベーションで仕事はできない』(坂口孝則氏)。「情熱的な精神状態は、技術・才能もしくは能力不足の表れであることが多い」(Eric Hoffer)。しかしながら、モチベーション(もしくは情熱、やる気)と技術の向上は、完全に切り離せるわけではなく、両輪の関係に近いのではないか。「モチベーション」そのものが目的化しては本末転倒だが。





・やたらと精神論を語るやつは、技術や知識が足りない。英語をろくに勉強してないやつに限って「言葉はハートだ」とか言い出す。ふざけんな。一方で、人生には少しの精神論は必要だ。一定の技術や知識を身に付けた人には、そうなる過程で、情熱が能力を上回っている時期があったはずだ。

・私は自己啓発書を一生懸命読んでいた時期がある。すがるように。今の自分にとってその大半はクズみたいな本だ。でも、そのときの自分にとって沁みる本や、響く本だったわけだから、自分にとっては必要だったんだと思う。「怪しげな自己啓発書なんて読まずに専門書を読めばよかったのに」なんていう後知恵には価値がない。

・「古典を読め」ほど正しくて、同時につまらない助言はない。「早起きしろ」に通ずる何かを感じる。罰でもないかぎり、正しいだけの言葉に従うほど人は合理的ではない。正論はつまらない。

・『モーニング娘。全シングル MUSIC VIDEO Blu-ray File 2011』が届いた。DISC 2を通して鑑賞した。24枚目のシングル「涙が止まらない放課後」から47枚目の「この地球の平和を本気で願ってるんだよ!」「彼と一緒にお店がしたい!」(この2曲は当初両A面だったが後者がカップリング扱いに変更された。だから厳密に言うと「彼と」はシングルではない)まで。ごく最近の曲になるまで画質には粗が目立つ。37枚目の「ペッパー警部」になるまで表示が横長テレビの画面いっぱいにすらならない。



・一度Blu-rayの世界を味わってしまうと、DVDには戻れない。昔(とはいっても数年前)のDVDを観ていると、このDVDというものが高画質とされていた時代があったのが、にわかには信じがたい。

2012年8月3日(金)

・コム・デ・ギャルソン・オムのシャツの形が、今季から変わったとのこと。試着してみたら、今までのより細い。悪くはないんだけど、ギャルソンがこれを出す必要はあるんだろうかと思ってしまった。

・木ボタンのチェック柄シャツが目を引いたが、実際着てみたら「ギャルソンのシャツ」の形ではなかったためピンと来なかった。これは単に大きさの問題ではなく、設計思想(?)の問題。細いからといってサイズを上げて解決するわけではない。

・昼食は池袋「逸品火鍋」のホイコウロウ定食。680円。この店では火鍋ばかり食べていたが、回鍋肉もかなりうまい。にんにくが効いている。自分でもこれくらいの回鍋肉が作れれば。

・Twitterである方が「床屋さんがお客さんと会話するのは眠らせないため(大意)」というpostをしていたので、今日美容室で美容師さんに聞いてみたら「自分はそんなつもりでお客さんと話したことはないし、周りでも聞かない。でも床屋さんは刃物を使うし美容室よりも作業は細かい。だから床屋さんだったらあり得るかも」という見解。

2012年8月4日(土)

・ハロプロ・ファンの間でやたらと評価が高いように見える太陽とシスコムーンの1stアルバムを聴いてみた。R&B色が強い。好きだけど、これを聴くなら嶋野百恵を聴くな。これだと自分の脳内で「ハロプロの音楽」という絶対的なジャンルというよりは、Japanese R&Bとして認識してしまう。ただ、聴き込んでいけばもっとよさが分かっていくかもしれない。



・「自分はマネジメントは向かないと思っている。」大学時代からの友人にそう話した。「たしかに。大学のときからサークル活動もせず、物書きみたいなスタンスだった。」そうそう。昔から俺のことを見ているだけあってよく分かっている。でもね、そういう仕事ってなかなかないんだよ。組織に属する以上は、組織内の階層を上るという命題から自由にはなれない。

・中村淳彦氏の『職業としてのAV女優』読了。そもそもAV業界というものが法律的にグレーな存在だとは知らなかった。AV女優やその志願者たちの実態と人生を、淡々と描き出している。全体を語りながら個々の人生を描き、個々の人生を描きながら過度の一般化や感情に流れていない。知らないことだらけだった。中身の詰まった新書。



・AVというのは特殊な産業ではあるけれども、それに関わる人たちのことを知ると、自分が見えている世界、ましてや自分がやっている仕事なんてのは色々ある仕事の中の一つに過ぎないんだなと再認識した。それで偉そうに仕事を語るのもどうなんやろと思ってしまうな。

2012年8月5日(日)

・昨日のオリンピック、サッカー、エジプト戦。日本の選手たちは、3対0で勝っている後半のロスタイムになっても相手のGKにまでプレッシャーをかけて最前線からボールを奪いに行っていた。普通に考えれば奇妙な光景である。相手がボールを回して時間を浪費するのを防ぐために負けているチームがやることだからだ。三点差ではなく一点差であれば、批判の対象だったかもしれない。

・奥山真司氏の『世界を変えたいなら一度"武器"を捨ててしまおう』読了。自己啓発書に食傷した自分でも面白く読めた。戦略理論と自分の人生をつなげることには何年も前から興味があったが、その具体的なやり方を手ほどきしてくれるのはありがたい。大学時代に奥山氏の「地政学ーアメリカの世界戦略地図」を読んだ。あれはいい本だった。今アマゾンで出版年月を見たら2004年10月。8年近く前か。そりゃそうだな。大学を卒業してから約7年半たっているわけだから。





・昔聴いていたCDをたまに聴き返したくなって、iTunesでリリース年を確認すると10年前後前ということが最近よく起きる。会社に入ってから約7年半だから、大学に入ってから1年半(卒業2年半前)の時点が、今から10年前。2002年のW杯が10年前か!

・何かを10年とかそこら追い続けてきたら、その何かはもう自分という人間の一部なんだと思う。だから、そういった対象との自分の関わりを語ることは、そのまま自分の人生を語ることだ。

・アウトドア用品店で見た防虫機能付きのシャツ。買う何歩か手前まで行ったが、よく考えたら無意味なのではないかと気付き思いとどまった。山を歩いていて虫が襲ってくるのは主に顔や手首等、肌が露出している箇所である。防虫機能が付いていようがいまいが、肌が覆われていれば虫除けになる。そのシャツを着たとしても、肌が露出する部分は虫に刺されてしまうのではないだろうか。

・アウトドア用品店のセールで、知らないブランドの長袖Tシャツと、THE NORTH FACEの襟付きシャツを買った。両方とも紫外線を防ぎ、すぐに乾く。アウトドアの服は、抜群に使い勝手がよい。中途半端なファッション・ブランドの服を買うくらいなら、アウトドア服の方が断然よい。いずれ富士山なんかも登ってみたいから、それを見越して少しずつ装備を集めていく。

2012年8月6日(月)

・昨日だったか、もっと前だったか。オリンピックのサッカーの試合で引き分けを狙うのはフェア・プレーの精神に反するとする記事がTwitterで流れてきた。最初はどうせサッカーを知らない門外漢が書いたのだろうと受け流していた。今日、ふと気になってその記事にあたってみると、サッカー専門のジャーナリストによるものだったと知り、驚くとともに困惑した。記事では明言されていないが、要は「女子サッカーはアマチュアなんだから、プロの真似はやめなさい」ということが言いたいのかな。

引き分け狙い…なでしこ、フェアプレー精神はどこへ

・結びの「眠い目をこすりながらテレビの前で試合を見守った少年少女たちを含めた日本中の人々を落胆させた罪は、けっして小さくはない。」この筆者は、驚くことに何の証拠も示さずに「日本中の人々」が落胆したと言い切っている。自分が気に入らなかっただけでしょ?

・少しでもサッカー観戦経験があれば、自分たちの意思だけで結果を操作できるほど単純じゃないことは分かりそうなものだが。もちろん、相手と組んでいたらそれは八百長。監督が「引き分け狙い」を指示して引き分けが必ず手に入るなら、今後サッカーの大会前には毎回「優勝狙い」を指示するべき。

2012年8月7日(火)

・『世界を変えたいなら一度"武器"を捨ててしまおう』を読んでふと思ったこと。学生時代に戦略の階層(世界観、政策、大戦略、軍事戦略、作戦、戦術、技術)でいうどの高さの思考や経験を積み重ねてきたかが、将来その人が職業人としてどこまでたどり着けるかに強く影響するのではないだろうか。たとえば、一番下の「技術」階層に特化してきた人は何かの技術を用いた作業員にとどまる、という風に。だとすると、それは「学生時代はリベラル・アーツを習得すべし」論の根拠になるのではないだろうか。

・しかし、ただ「リベラル・アーツを学べ」といったところで、それは学生にとって目の前の就職難を乗り越えるための有効な答えにはならない。短期的に就職できなければ、一生、長期的なキャリア形成はできない。

・給料の安さに不平を言っている人がいたとする。その人に対して「転職エージェントと面談して、今までやってきた仕事を説明して、あなたに今の年収を超える求人案件がどれだけあるか、調べてもらってください。その上で、本当に今の給料が安いのかどうか、考えてください」と言ったら大半の場合、黙り込んでしまうのではないだろうか。特に、40代以上の人たちは。市場価値という観点を無視して高いだの安いだの言っても不毛だ。同年代だからといって、異業種で異なる職種に従事する友人の給料と比較しても、無意味。